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グループ・スーパービジョンで扱う事例

グループ・スーパービジョンに適している事例

グループ・スーパービジョンでは、2時間のミーティングの中で、2〜4ケース、支援者が難しさを感じている状況について、集中的に討議を行います。ミーティングで報告する状況は、通常は、スーパーバイザーの助言をもらいながら、支援者(原文:ケース・マネージャー、以下同)自身が選定します。基本的には、新しいアイデアが欲しいと支援者が感じている状況を選定します。典型的な場合、目標をなかなか達成することができない利用者の状況を選定することになるでしょう。

その他、グループ・スーパービジョンにとりわけ適している状況には、以下のようなものが挙げられます。

  1. その人との関係づくり(エンゲージメント=契約)や、関係性の発展に、なかなか進捗がみられない状況。
  2. 支援者が、利用者のストレングスをなかなか見つけられない状況、または、個別計画をうまく作ることができない状況。
  3. キーパーソンになる人と、どのようにコンタクトを取ればよいか、どのように協力を得ることができるか、支援者が難しさを感じている状況。
  4. 利用者の目標は立てられたが、使える地域資源がうまく見つからない状況、または「ぴったりの場所(Perfect Niche)」が見つからない状況。

危機介入が必要な状況には、グループ・スーパービジョンは適していないと言ってよいでしょう。危機的な状況にある場合、支援者は、直接、スーパーバイザーや専門家に相談するほうがよいでしょう。

※以上は、Rapp,C.A.,Goscha,R.(2006).The Strengths Model : Case Management with People with Psychiatric Disabilities,Second Edition.Oxford University Press. p.219頁を私訳したものです。

「ぴったりの場所」(Perfect Niche)について

多くの場合、支援者は何らかの方法で「場」を調整するために働く必要があります。しかし、「場」の調整も、利用者(の側)の調整も、必要ではないか、あってもごく小さな調整で済む場合があります。このような場合、支援者は「ぴったりの場所」を見つけたことになります。「ぴったりの場所」では、「場」の求めているものと、その人(利用者)の願望・才能・個性とが、ぴったり一致します。(上掲書 p. 167 私訳)

ストレングス・モデルの実践を行う支援者であれば、「ぴったりの場所」を見つけることこそ、第一の目標にしなければなりません。うまく「ぴったりの場所」が見つかれば、その場所は、安定的で、利用者の高い満足度と達成につながり、地域に貢献し、その他の面においても利益をもたらすことになります。支援者は、その人(利用者)や地域資源を「変える」必要もないし、無理に「当て嵌(は)め」たりする必要もないので、支援者の時間の面でも、精神保健福祉サービスの費用の面でも、効率的であると言えます。(同 p. 169 私訳)

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